「貴様は一度、戦前から抜ける必要があるな」


「あ?」


「貴様の考えは、味方を滅ぼしかねない」


「マジで言ってんのー?」


「城に戻り次第、貴様の処遇について会議で出す。覚悟をしておけ」


「……、ふーん」


さも興味なさそうに、さも下らなさそうに。


「じゃ、お前、邪魔だわ」


前触れなく、ユーズの心臓を握りつぶした。


文字通り。
背中から心臓めがけて、手をねじ込み、脈打つ固形を掌握する。


「ぐっ――」


嗚咽を吐き、倒れたユーズから手が抜かれる。