「り、り、た……リタ……?」
冗談にでも問うように疑問符をつけた。
重い腰をあげて、這いながら倒れている妻に近づく。
「リタ、リタ……!」
果たしてそれは、リタと言っていいものだったか。
「そんな、り……そん、な……リタ……」
繰り返された名に返事はない。
全てを理解した。
「う、わ、あぁぁぁ!」
頭を床にぶつけるほど錯乱し、発狂した。
死んだ?死んだ?死んだ?死んだんだ、死んで、死んで、死ん、で。
「リタ、リタあぁぁ!」
取り乱した。
何度もリタだったモノを揺さぶり、返事を求めたが、何も変わらない。


