その後も、空と一緒に行った場所を思い出しては、そこに足を運んだ。



バイト場には一葉に入院したという嘘の連絡をいれてもらった。



夕日のグラウンド、駅からアパートまでの緑地、夜景の見えるマンション、この三つだけは毎日欠かさなかった。



前日とは違う時間帯に行っても見つからず、自分の行動全てが裏目に出ているようで酷くもどかしく、今にも気持ちが切れそうなときもあった。

そんなとき、一葉や妃來が俺を支えてくれ、下を向かずに前を向くことができた。



しかし



空がいなくなって十日が過ぎたが、見つからなかった。