「えっ...」

鋭く冷たい瞳が俺に注がれている。この目は戦の時や俺が何者かに襲われたときに半蔵がよくする瞳。それと...誰かを暗殺するとき感情を一切敵に悟られないようにするためでもあると半蔵が言ってた。

「殿...一体だっ「おーしえないっ!!!」

「なっ」

俺はそう言ってはぐらかした。
そうしないと半蔵が彼を殺してしまいそうだったから。

「まぁ..いいでしょう」

(だいたいは予想がついている....きっとアイツだ..)

「じゃあ始めようかっ!!」

俺はいつものように会議を再開した。
近いうちに待ち受けている残酷な定めを知ることになるなんて....。

この時の俺は知る由もなかった。

~会議後・家康の部屋~

「殿...」

「何半蔵..」

俺の目の前で跪いている半蔵を見つめた。

「外出許可をください」

「外出..?」

「はい..戦の準備をするため一度里に帰りたいのです。」

「ふーん...」

「........。」

「いいよ..行ってきても」

「有難うございます殿。」

冷たい表情を家康に向けそして静かにはにかんだ。

ぞくっ...。

「半蔵?」

「でわ..一週間後必ずや戻ってまいります。その時まで無茶なことをしないでください。」

そう言って闇の中へと消えた。

「あっ..ああ...」

(最近の半蔵は何かがおかしい...さっきも...)

「震えが止まらない...。」

体を包み込むようにして自分を抱きしめた。

(半蔵が...怖い)