「うわぁ!!」

ガバッ!!いきなり起き上がった。

『大丈夫か裕太』

「ああ...平気だ」

『ほれ...水だ』

水を渡す。

「ありがと」

『ものすごくうなされていたぞ』

「夢を見たんだ」

『夢?』

「ああ..とても懐かしい」

『....。』

「でも..途中から昔..良く見た夢がまた」

顔が強張る裕太。

『怖いのだな。』

「何を根拠にそんな事!!」

『早く見つけないと仲間が”死ぬ”と思っているのだろ』

「死ぬわけないだろ!!」

『ホントか?ここは戦国時代、何時死んでも可笑しくないと裕太の心が我に訴え掛けているぞ』

不気味な笑みをうかべる十九郎。

「....。」

『少し言い過ぎた様だすまない。眠れ我がそばにいる』

「十九郎..。」

『何だ..。』

「俺がこの夢を見ると夢に出てきた人に災いが降り注ぐんだ..だから俺..」

『わかっておる...眠れ』

裕太の目のところに手を当てている十九郎。

「う..くっ..」

涙を流す裕太。

『泣くな...安心して眠れ』

静かになり裕太は眠りについた。

『我がこうしていれば怖い夢など見ないで済む』

=手を離せそいつから手を!!=

『この声は....裕太?違う誰だ』

=俺はもう一人の裕太=

『もう一人だと』

=そうだ、早く手を離せ=

『無論断る、裕太がまた怖い夢を見てしまうからな』

=怖い夢?それは違うなこれは裕太自身が望んだ夢だ=

『裕太はそんなこと望んでおらぬ』

=昔は望んでいた、そして今こそこの夢の力を発揮すべき時、それが裕太の宿命=

『宿命だと..だが何故裕太は夢を恐れる』

=今この夢が苦痛に感じるのは俺を受け入れないからだ=

『つまりお前がその力の源というわけか』

=昔は俺を受け入れてくれたのに..記憶さえ戻れば=

『記憶?』

=小さい頃事故で夢の力があることを忘れてしまったんだ。そしてその時俺が生まれた=

声の主の話を黙って聞いている。十九郎。