君の残された時間が 僅かだと知って 一瞬一瞬を 大切にすることができた。 小さな幸せが 大きなことに思えた。 奇跡だって 信じれたのさ。 いや、 何かにすがりたかったのかもしれないね。 君は弱音を吐かなかった。 髪が抜けても 外に出れなくても 辛い治療にも 弱音を吐かなかった。 でも たった一度、僕に弱音を吐いてくれたね。 あれは、 決意かな? 『走りたい』 痩せ細った身体が どんな健康体よりも 綺麗に見えたよ。