ナンパ男との恋3


「おー、春菜
久しぶりじゃん?」

車から降り
輝樹を無視するかのように
私の頬をつまむ亮くん。

「おい、春菜に馴れ馴れしく触んな」

「おーお、こっわ!
こんな男捨てて
俺と付き合えば?」

輝樹の不機嫌そうな目に
笑うしかない私・・・・。


「で?何の用だよ?
さっき 電話したばっかだろうが」


「ん?あー、そうそう
さっき、サキに電話したら
もういい。って言うからよー
どうしたもんかと思って
お前に電話したんだけど
通じなかったから 
来たってわけなんだけど」


「は?サキが もういいって?
意味わかんねぇんだけど?」


「いやいや、俺
もっと意味わかんねぇし?」


そのまま 亮くんが
サキさんに電話するけれど


「電源入ってねぇけど・・」

「あー、めんどくせぇ・・・
亮、行くぞ」

「俺も!?」

「当たり前だろうが。
春菜、すぐ帰って来っから
待っとけよ」

「あ、うん」


走り去っていく車を見届け
そのまま
また 部屋へと逆戻りだ。

部屋に帰り
座り込むと、
思わず、ため息がこぼれてしまう。