「・・・まぁ、でも
あとは 亮に頼んだし
心配すんな」
そう言いながら
私の頭を ポンポンとするけれど
少し考え込んでる様子を見ると
やっぱり サキさんの事が
心配なんだろう・・・。
「よしっ、たまには
めしでも食いに行くか!
ほら、行くぞ」
「あ、うん」
思い立ったら 即行動の輝樹は
既に 車の鍵を握り
私が 仕度をするのを
玄関先に立って待っている。
急がなくちゃ・・・と
急ぐほど なぜか
もたついてしまう私を見ながら
1人玄関先で笑いながら見てるし・・・
ようやく 仕度を整え
輝樹の元へ駆け寄り
駐車場へと向かう途中で
見覚えのある車が
私達の目に付き、
その瞬間
「あぁ・・・ったく
面倒くせぇ・・・」
大きなため息を1つつくと、
「春菜、ごめんな?」
そう言いながら
私の顔を覗き込んだ。
「ううん、また
今度連れて行ってね」
と言いつつも
仕度なんかせず
さっさと家を出ておけば良かった・・・
なんて思ったりもしてしまってる自分もいる。



