ナンパ男との恋3


「分かった・・・・」

「亮の番号知ってるか?」

「ううん・・・」

「じゃあ、亮に
サキの番号教えていいな?
たぶん 今日にでも
電話くると思うし」

「うん・・」


「じゃあ・・・・な」


車の中でも
アパートに帰ってからも
輝樹は 何か考え込んでる様子で
あまり話さず
思い出したように
携帯を手に取ると


「あー、亮?
あぁ、悪いんだけどよ
今から言う番号に
電話してくれるか?
あぁ、サキ覚えてんだろ?
そうそう。
変な男に付きまとわれてるらしくて
話しつけてやってくれねぇか?
あぁ、悪いな・・。」



亮くんと電話を切ってからも
やっぱり考え込んでる輝樹・・・


「なぁ、春菜。」

「ん・・?」

「嫌な思いさせて ごめんな?」

「え?・・・・」

「女友達とはいえ
こういうふうに電話あると
やっぱ嫌だろ?」


嫌だけど・・・・

変な人に付きまとわれてるから
助けを求めてるって事だし・・
輝樹に言い寄ってるわけでもないわけで・・・

嫌だけど、
怖いから 誰かに助けてほしいという気持ちも分かるし・・・


嫌は嫌なんだけど
私が どうこう言えるわけでもなく・・

何と答えていいのか分からず
言葉に詰まってしまった。