私はふとあの子のことを思いだした。

フリフリの可愛い服を着ていて、体格がよくて、転んだところをてっちゃんに助けられた…あの子だ。

凄く印象に残っている。

私はその子のことを亜紀ちゃんに話した。


「で…てっちゃんに助けられたんだよ」

「へー、徹平やるね。
ってか、その子面白い。
かなり個性的って感じ」

「うん、ほんとそんな感じだった。
その子にも思いっきり睨まれたんだよね…」

「あははっ!ウケる。
その子かなりの熱狂的徹平ファンなんだよ、仕方ないさ」


亜紀ちゃんはこの話がよほど面白かったのか、さっきからずっとケラケラ笑っている。