君ニ恋シテル

家に帰り携帯を見ると、亜紀ちゃんと百合香ちゃんからメールが入っていた。

2人とも心配してたみたい。
そりゃそうだよね…急に走り出してどこ行ったって思うよね。


とりあえず、てっちゃんと会っていたとメールに書いて返信した。

付き合うことになったって書こうか迷ったけど…書かなかった。

恥ずかしいし…。


さっきのてっちゃんとの出来事をゆっくりと思い出す。

好きって言われたんだよね…?
両思いなんだよね…?

私、てっちゃんの彼女になったんだ。


うぅー!
悶えながらベッドにゴロンと転がる。

嬉しすぎてどうにかなってしまいそう…。

そのままトロンとなる瞼。


寝てしまいそうになっていると、携帯の着信音が鳴り響きビクッと体が震える。

ビックリした…もしかしててっちゃん!?

…なんだ亜紀ちゃんか。

眠い目をこすりのろのろと電話に出る。


「もしもし」

「ちょっと優奈!徹平と会ってたの!?何があったか話聞かせなさいよ!」

「…っ。何って…その」

亜紀ちゃんからの質問責めに、てっちゃんと付き合うことになったことはもちろん、貰ったプレゼントのこととかも全部詳しく話すはめに。根ほり葉ほり全て聞き出されてしまった。ひとしきり話し終わるころには、喉はカラカラだし、体中熱いしで大変だった。

『もーほんとビックリー!でもよかったね!ほんとにおめでとう!!』

「ありがとう」

恥ずかしくて、でも嬉しくて…頬が緩む。


『ねえ!明日テディベアと指輪持ってきてよ!あとネックレスもしてきて!』

「ええ!?…いいけど。でもなんか恥ずかしいなぁ」

そういえば、さっきてっちゃんと帰りながら話しててわかったことなんだけど、テディも指輪も私がお揃いで買ってたから、てっちゃんもお揃いで買っただけだと思っていたのだけど…なんと、買うときのシチュエーションまでも私と同じだったのだ。

てっちゃんがお店でプレゼントを選んでると、あるカップルが目に入って、そのカップルはお互いをカップルに見立ててテディベアを買ってて、それを見ていいなって、てっちゃんも思ったみたい。

その話を聞いて、驚きと共に心がじんわりあったかくなった。

実は私もそうだったの!って話したら、てっちゃんも驚いて…二人で同じだねって笑いあった。