君ニ恋シテル

「はあー、やっと買えたね~」

「ほんと。やっとだわ」

「長かったね」

無事CDをゲットできた。
後でもう一回、てっちゃんの曲ゆっくり聴こう。
考えるだけで、胸がキュンとなる。


「何か食べてく?お腹空いたー」

「そうね」

そんなことを話しながら歩いていると、いきなり携帯が鳴った。

バックから携帯を取り出し画面を見ると、


…!


一気に鼓動が早くなる。



「優奈、出ないの?」

「…うん、今出る」

緊張しながら、通話ボタンを押した。


「もしもし…」





ーーー…
ーー…


多分一分も話してないくらい。
会話はすぐに終わり、電話を切る。



「誰からだったの?って、優奈!どこ行くの!?」

「ごめん!ちょっと急用!」

次の瞬間、私は亜紀ちゃんと百合香ちゃんに背を向け走り出していた。