ーーー…
ーー…


「優奈ちゃん、今日はありがとう。楽しかったよ」

「私も!ほんとに楽しかった。ありがとう」

あっという間に、家についてしまった。
楽しい時間はもう終わり…。
寂しいな。
なんだか名残惜しくて、中々車を降りれない。


…って、ずっとこうしちゃいられないよね。降りなきゃ。

「…じゃあ、また。送ってくれてありがとう」


ドアを開けようとすると、

「優奈ちゃん」

てっちゃんに呼び止められた。


…っ、何?

「今日はほんとにありがとう。また出かけようね」


胸がトクンと鳴る。


「うんっ…もちろん!」

私の答えを聞くと、てっちゃんは嬉しそうに笑みを深めた。

…っ。


「じゃ、じゃあ、また!」

慌ただしく車を降りると、ドキドキしながらてっちゃんに手を振った。


車が見えなくなるまで見送ると、さっきの言葉を思い出す。

また出かけようって、言ってくれた。
嬉しい…嬉しい!
それって、次のデートも期待して良いってことだよね…?

きゃあー!もぉー大好きだぁ…。
思わず顔がニヤける。
ヤバイヤバイ…浮かれすぎだ私。落ち着かないと。


はぁ、でもほんと楽しかったな。
てっちゃんからつけてもらったネックレスを、ぎゅっと握る。ほんっと、幸せ!
ルンルン気分で、家の玄関へ向かった。