気に入られてるなんて、ないない！

絶対ないよ…！


そんなこともしほんとにあったら…。


…っ。

どうしよう…顔がありえないくらい熱い。


｢やっぱ私達は特別なんだよー！きゃふぅー！私も逞に気に入られてるかもだけどぉ。なーんて…きゃあー！ダメだよ、私には洋祐が！｣

一人騒ぐ亜紀ちゃんをよそに、私の胸はドキドキと高鳴って落ち着かない。


｢あ、でもさぁ、優奈の隣にいた例のあの子も徹平からピック渡されて超泣いてたよね。さすがにあれだけ叫んだらねぇ…。あれには私も負けたわ｣

｢うん…｣

亜紀ちゃんも普通より声が大きいほうなのに、あの子はさらに倍くらい大きい声だった。