君ニ恋シテル

そんな最高の盛り上がりの中、


きゃああああぁー!


歌の途中で、てっちゃんと逞くんがピックを会場に向かって投げ始めた。


「きゃあー!ほしい!
逞ー!!」

「ぎゃああああー!!」

亜紀ちゃんは逞くんを見つめ必死で叫び、隣の子は今までで最大級の声で叫ぶ。


私もほしい!
勢いよく投げられたピックは、全部後ろへ飛んでいってしまう。

ピックが投げられるたびに、大歓声がわく。

みんな取るのに必死だ。


あー…私もほしいよぉ!

てっちゃんが投げたピックはまた遠くへ飛んでいく。

うぅー…。
無理かなぁ。


諦めかけていたその時…