君ニ恋シテル



「アンコール!アンコール!」

なりやまないアンコールの声。


そして、次の瞬間、

きゃああああぁー!!


Tシャツとジーンズ姿に着替えた二人が再びステージに現れた。


「みんなありがとー!
ほんと嬉しいです!」

「ありがとうございます!」

逞くんとてっちゃんは満面の笑みで会場を見渡し、お礼を言う。


「きゃあ!逞ぁー!」

「徹平ー!!
うっ…うっ…うっぐ!」

亜紀ちゃんと隣の子が声を枯らして叫ぶ。

隣の子は髪を振り乱し、泣きながら叫んでいた。


私も必死でてっちゃんのうちわを振る。


「まだまだ最後の最後まで盛り上がってこうぜー!」

逞くんがそう言うと、会場は一気にヒートアップ。

大盛り上がりを見せた。


笑顔で歌う二人を見つめ、私も笑顔になる。

さっきまでの涙はいつの間にか消えていた。