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「aquablueのコンサートはどうだったー?」
「もう最高っ!すげーテンション上がった!」
「あはは!そうかー、よかったな!」
浩ちゃんと逞の笑い声が車内に響く。
運転席に座る浩ちゃんの笑顔がミラー越しに見えた。
後部座席、俺の隣に座る逞は上機嫌で話続けている。
そんな二人の会話を聞きながら、俺は窓の外を眺めていた。
「二人ともっと話したかったな」
そっと俺に耳打ちしてニッと笑ったかと思えば、
「浩ちゃん、なんで今日これから仕事なんだよー」
と、すかさず文句を言う逞。
「しゃーないだろー。仕事があるってことは幸せなことなんだから文句言うな!」
「わかってるけどさぁ」
逞はため息交じりに座席にもたれた。



