「なになに、徹平だけ?
西村さん俺はー?」

俺が返事に困っていると、そんな俺の気持ちを察したかのように逞が話に加わってきた。


西村さんはチラッと逞を見ると、

「じゃあ逞くんも交換する?」

と、素っ気ない態度。


「えっ!俺、ついで?」

逞はふざけておどけた態度で返事をする。


そんな逞を西村さんは冷たい目で見つめると、フイッと目をそらした。


「徹平くん、早くぅ」

西村さんは甘えたような高い声を出し、また俺に詰め寄る。


少し離れた場所にいる浩ちゃんが、更に表情を険しくした。


そんな視線を感じながらも、西村さんの勢いに押され、俺と逞は赤外線でアドレスと電話番号を交換した。