君ニ恋シテル






……………。





「あ、亜紀ちゃ…」

「えーーーーーーーーー!!!
えー!?きゃあー!
嘘!えっ、ちょっ!」


私の声をかき消し、亜紀ちゃんの意味不明な悲鳴にも似た声がテント中に響いた。

Boy★2、スタッフ、ファンの子、みんなの視線が一斉に私達に向けられる。

「ちょっ、ちょっと亜紀ちゃん声でかい!」

「だって、クジ見てよ!」

「見てるよ!」

「優奈、ハグじゃん!」

「だから、声大きいって…!」

「きゃあー!やったね!
徹平とハグー!」

恥ずかしい…。
ほんとに亜紀ちゃん声でかいんだから!


そう、私はハグを引いた。

クジの神様は、ハグを選んだ。


「あー、なんで私はハイタッチなのぉ!」

「それは、ほんと残念だったね…。ってか、亜紀ちゃん、みんなが見てるよ!」


私達は注目を浴びていた。


スタッフは笑い、ファンの子からは鋭い視線。

逞くんはあの日ケーキ屋Happinessで話した時と同じように、お腹を抱えククッと笑っている。


そして…