君ニ恋シテル

だけど、視線はすぐにそらされた。
目が合ったのはほんの一瞬。

てっちゃんの視線は、目の前にいるファンの子に向けられた。

あの優しい笑顔で、ファンの子を見つめている。


…………。



見たくない。
目を背けたくなる。
だけど、そらせない。


次の瞬間、てっちゃんがファンの子を抱きしめた。



ヤダ…。
ヤダよ…。
苦しい…やめて。


その子はてっちゃんの背中に腕を回し、ぴったりと密着している。

………。

胸が痛い…。