君ニ恋シテル



会場。



「うわっ!凄い人!!」

会場についたとたん、亜紀ちゃんは驚き辺りを見回す。

ほんと凄い人!
ずっと遠くのほうまで人が溢れている。
辺り一面人しか見えない。

「うわぁ、もっと早く来るんだったぁ!
これじゃあステージ遠いよー!」

亜紀ちゃんは悔しそうに遠くのステージを見つめる。

「ほんとだ。遠いね」

早めに来たつもりだったんだけど…甘かったか。


二人で落胆していると、周りからこんな声が聞こえてきた。

「徹平くんと絶対ハグしたーい」
「私だって、逞とハグするもん!」

ファンの子達がきゃあきゃあ楽しそうに話している。


やっぱみんなハグしたいよね。
凄い気合いが入ってるように見える。
この感じ、前のイベと同じだ。

今回のイベントは野外。
ファンの子達の熱気、そして太陽の熱い陽射し。
会場は熱さに燃えていた。