私とてっちゃんは別世界の人間。
同じ人間でも、住む世界が違う。

野田沙弓や西村陽花は、てっちゃんと同じ世界にいる。

だけど、私は違う。


そんなこと痛いほどわかってた。

だけど、今日の出来事で、ほんの少し近くなった気がして、嬉しくて…。


バカみたい。
最初からわかってたけど、ほんとに私はバカ。

ケーキ屋で少し話せただけで、運命かもとか思っちゃって。

「アホだし、バカだよ…」

テレビに映るお笑い芸人に向かって私は言った。