「行っちゃったね」 そう呟く亜紀ちゃんの横顔は、どこか寂しそう。 私はどんどん遠くなるてっちゃんの後ろ姿を見つめる。 行っちゃった… 何もかもが夢みたい。 あの角を曲がったら…もう見えなくなる。 最高の日。 だけど、別れはやっぱり切ないね。 永遠の別れでもないのに、胸が苦しいのはなんでかな? きっと…こんな出来事はもうない。 そう思ったからかもしれない。