私のせいで、待ち合わせの約束、破らせたみたい。



「仁志は彼女と居なくて良いの?今日はデート日和だよ」



「ハハッ!“日和”って何っ!
てか、彼女が居ないから、萌と遊んでるんだから、余計な気遣いしなくて大丈夫」



暴走族とは思えない仁志。

黒縁の眼鏡。

それほど酷くない、オシャレな天パ。

ファッションも、お兄系で、落ち着いてる。



「遊園地にしよう!」



「…水族館が良い!!」



駅前で、私は自分の格好を確認して叫んだ。

ワンピースで、遊園地は無理!



「わかった(笑)」



仁志は私のワンピースを見てから、納得したように、券売機へ行く。