チームのたまり場の、寂れた倉庫。

今は使われてない事を良い事に、たまり場にしたんだ。



「10分以内に全員を呼べ。
――お前ら、潰してやるから」



「…っ」



血の気が引くとは、この事だ。

体が冷たくなるのがわかる。

猛暑の中、寒さに体が震える。

親父は俺に近付いて来た。

後退りする俺に、容赦ない睨み。

関係ないあいつらを、呼べる筈がない。

そして、俺自身も殺られたくない。



「海都…」



「は…、――ッ!!!!」



効果音で例えるなら、“シュ…ッ”。

弓矢が抜かれたような音が、耳に届いたと思うほどの素早さで、親父は俺の顔スレスレまで、足を振り上げていた。