朝のニュースで若いオネーサンが言っていた。
今日、何年か振りにナントカ流星群が流れるって。
それを耳にした時、これならって思ったの。
でも、
「…流れないなぁ」
空に輝く星たちは、自分たちの存在を主張するように光を放ったまま。
流れる気配は、ない。
「王子さまの力で流してくれないかなぁ。こう、シャラーンって」
15歳になってまで王子さまだなんてちょっと痛い。
…見上げていると首が凝るな。
目線を元に戻し、首をコキコキと動かした。
「…あれ?」
軽く周りを見渡していると、
誰かいる。
暗くてよく見えないけれど、確かに誰か立っていた。


