真ん中辺りまで来ると、慣れて来たようで、普通に歩けてた。


「やっぱり、届かない…」


手を伸ばしてみたけれど、予想通り届かなかった。


分かっていたことだけど何故か悲しい。


「んー…」


懲りずに手を上にあげて。


指と指の隙間から空を見上げた。


…綺麗、だけど届かない。


ぼんやりとその行為をしばらく続けて、腕が疲れてきたのでゆっくりと下ろした。


…まあ、普通に考えて無理か。


だから、今日、登ったんだ。