願いを乞うなら、跪け!



……本当に落ちてくるのかな。


手のひらを上に向ければ。


光はすり抜け、掠りもしない。


「…落ちてこないよ」


王子さま。



そう思っていたら、



──コン。


「え…っ、うそ…」


なにかが、手に当たった。



急いで、でも慎重に手を引っ込めると。


「こんぺーとー…」


とげとげとした砂糖の塊が乗っていた。


上を見上げても、流星群が視界を占めるだけ。



そっと口に含むと、優しい甘い味がした。



「落ちてきたのは金平糖…」


掴んだものは、流れた星。




END