彼が立ち止まっている間も必死で階段を駆け上がりどうにか彼に追いついた。 「…紫竹さ…ん…です…よね?」 あーしんどい。 息が切れているからそれだけ言うことで精一杯。 「アンタ…?」 アタシは走ってきたせいか息が切れそうで話しかけられてもぜーぜーとしか答えられない。 息を整えている間、 昨日のことを思い出す。 彼は石橋さんからコウセイとアタシのこと聞いてるんじゃないだろうか。