紫竹さん…? アタシは階段をあがる彼を見つけた。 時計を見ると16時半。 石橋さんの言葉を思い出す。 そっか、 帰ってきたんだ。 アタシは慌てて彼の後姿を追いかけて階段へと走る。 「紫竹さんっ!」 まだ追いつかない階段の途中で大きな声を出して彼を呼ぶ。 そして アタシの呼ぶ声に彼はびっくりした顔をして振り返る。