「ちょっと…」 アタシがコウセイの腕をひっぱってどうにか止めようとしても彼は彼女に関係ないことを話しかける。 するとその女性行員はちらっと後ろを振り向いてなにか合図をした。 あ。 やばい。 怒られるかもしれない。 これは帰ったほうが…。 案の定、 その女性の銀行員がおそらく合図したと思われるカウンターのずっと奥にいたスーツ姿の男性がゆっくりとこちらを見た。