「紫竹さんとはもう長い付き合い?」 ひそひそ声でアタシに耳うちする。 「そんなんじゃないです、 まだ逢ってから少し…」 「へーそっか。 あのひとクールってイメージなんやけど付き合ってみるとちょっと面白いとこあるやん?」 それはわかる気がする。 だって最初が最初だったもの。 いきなり説教まで始めて…。 アタシは初めて会った駅のホームでの出来事を思い出す。 「でもまあそんなひとなんやけど。 でも周りの人間ってだいたい紫竹さんを遠目に見てるんねんなあ」