アタシはこの傷の原因があのカフスボタンだとはどうしても言えなかった。 何も答えないアタシに彼は続けた。 「もしかして… あの彼氏にやられたのか?」 どき。 「違う」 アタシは彼から目を逸らして答える。 「じゃあ…」 「殴られたけどアタシが先に殴った」 うつむき膝の上に乗せた両手をぎゅっと握り締めながらボソッとアタシは答える。 だって許せなかったんだもん。