カフリンクスを持って教室中逃げる彼をアタシは必死になって追いかける。 アタシの大切な…! 「そうや、売りに行ってみようか? うーん…。 でもこれ片方だけやったらアカンかなあ?」 売る? 何言ってんのっ! 誰もコウセイにあげるなんて言ってない。 動揺して返してって言い続けると不審がられると思ったアタシは今の状態に気づかれないように追いかけるのをやめて冷静に言った。 「アカンって…。 ホラ、未成年やからきっと買取とかしてくれへんと思う…」