ダメ。 触らないで。 返して。 それだけは…。 アタシは彼の質問に答えることなくただ 「返して!」 とだけ言い続け彼の手にあるカフリンクスを取り返そうと必死になる。 「嫌や、 これ片方しかないんか?」 「お願いやから返して!」 アタシは懇願する。 それでも彼は返してくれない。