確信…そう
もうきっとあなたは
記憶の中の影を恐れはしないだろう
たとえ思い出して苦悩しようとも
それがあなた自身の存在を
脅かすような決定的な影響は
もう持ち得ない
僕にはそんな気がした
あの話を聞いてから…
「もういちど…キス…して」
「うん…」
いま彼はその影よりも
もっと深い孤独の中にいる
不安…恐怖…絶望…
たとえ治療を放棄して
自ら死を受け入れていたとしても
その味が匂いがリアルに襲いかかる
そのとき
その瞬間には
どんな覚悟も
一瞬でも揺らぐだろう
僕は実際この時のためにいる
そばにいる
あなたのそばに
そんな気がする
あなたが暗闇を手探りじゃなく
明かりを灯して行けるように
僕は見送るだろう
「キスして…」
彼は何度もくちづけを求めた
強く抱きしめ合い
唇を離すと互いの目を見つめあって
そしてまた彼は言う
「キスして…」
わずかな命の炎を
僕に口移しに注いで



