失われた物語 −時の扉− 《後編》【小説】




洗濯機がピーピー鳴って僕を呼んだ

洗濯機の上にある備え付けの

電気乾燥機に脱水した洗濯物を

放り込んでタイマーをかけた

「タイマーは最大にしとけ!…乾い

ても中に放っておけばいい!」

リビングから彼が大声を出して

僕に指示を出した

一刻も早く始めようとしてくれてる

それがわかる

「わかった!」

僕も洗面所から答える

タイマーをマックスにセットして

リビングに戻った




「ソファーが良いだろう…横になれ

るように君は長い方に座れ」

僕が長いソファーに腰掛けると

彼は斜め前の1人掛けのソファーに

足を組んで座った

「さて…始めよう…心の準備はいい

か?」

彼が慎重に僕に訊く

「うん…大丈夫…」

「そうか…ではまず…聞かせて欲し

い」

彼は組んだ足を解き僕の方を向き

身を乗り出した