彼にしがみつく間もなく
裸にされ身体を裏返され
うつ伏せにされた
足をいっぱいに開かれるまま
彼が耳元で囁く
「入れてやる…君の欲しいものを」
クスリが彼の指で押し込まれる
あの時あんなに拒んだものを
いま彼が本当に僕に与えてる
皮肉だね
僕が求めてる
あなたは優しい
「ああっ…入るっ…」
「上物だな…こんなので飼い慣らさ
れてたのか…抜けられないわけだ」
クスリはすぐ効いてくる
口の端から唾液が流れて落ちた
彼は変わらなかった
傷だらけで痩せ細って衰弱しきった
心も崩壊しかけたヤク中の僕を
無残にサディスティックに犯した
治りかけた傷口から血がにじみ
あの客に針で貫かれた肉塊を弄び
痛みに叫ぶ僕に興奮した
でもそれが今の僕には合っていた
犯されながらあの男のことを
かすかに思い出していた
あの男も暴力的だった
いや…暴力そのもの
なにが違うんだろう…
あの男はやり場のない自分の怒りや
力や性欲を僕に吐き出していた
楽しみとは程遠いsex
圧倒的な力で組み伏せられる
そう…それは征服
この人は楽しんでる
いつも…
僕の反応を
身体の感触を
堕ちていくそのさまを
言葉で嬲り
身体で思い知らされ
心のスキをつき…折り
そして掬いあげる
快楽を創り出し
それらをまた壊す
この人はあの男よりあの若い客に
よく似てる
でもあの客とも違うんだ
思考が続かない
僕が溺れてる
ああ…神さま
愛されてるよ
僕はまた



