疲れ切った心




「悠理、おいで」



悠斗が手を広げると、弘斗から悠斗に移った。



「悠理、海と結夢におめでとうは?」


「おめれとー」



コイツは、本当に喧嘩売ってるよね。



私が言っても言わないと分かってて悠理に言わせてるんだ。



「悠理ありがと~」


「結夢、私先に行ってるから」



悠斗と悠理を部屋に残して控室を出た。



なんなのよ、一体。



私が言っても悠理は覚えてくれない。



それを難なく覚えさせてしまう悠斗。



絶対喧嘩売ってるよね。



「珠理!」



悠斗が走って私の所まで来るもんだから、悠理はご機嫌。



「あれは珠理が教えたことを言わせようと思って言っただけで」



だからなんなのよ。



「怒るなって」


「別に怒ってない」


「じゃあ止まれって」



悠斗に言われた通り立ち止った。



「止まったけど?」


「え・・・・」



悠斗が止まれって言ったんでしょ?



「ママ、きれぇい」



悠理・・・・・



「な?ちゃんと教えてあるだろ?」



偶々言ってくれた言葉に救われている。



「悠理、ありがとう。悠理も可愛いよ」


「ゆーりかわぁいい!」



パチパチと手を叩く。



「珠理、綺麗だよ」



チュッと上からキスが降って来た。



「ばか・・・・」



真っ赤な顔で睨んでもきっと効果はないだろう。