疲れ切った心



「お、悠斗。来んの遅いじゃんか」


「ちょっと色々あったんだよ」



一番に声を掛けてきたのは、さっき客引きをしていた人だった。



「会長?」


「え、はい」



突然声を掛けられ、驚いてしまった。



「可愛いね」


「ありがとう」



軽く会釈をした。



「悠斗には何て言われた?」


「似合わない・・・・・・・」


「マジ!?彼女を褒めない奴なんかより俺の彼女にならない?」



ボカッ



「~って・・・」



頭を押さえて顔を歪めていた。



悠斗に叩かれたらしい。



「悠斗~、次お前等の番だぞ~」



カメラの前で男の人が叫んでいた。



「おう、今行く」



叩かれた人なんか忘れたかのように私の手を引いてカメラの前まで移動した。



「はい、笑って~」



また笑うのかよ・・・



「似合ってる」



撮る前に耳元で囁かれ顔が赤くなってしまった。



カシャ



「はいOK」



お世辞なんて言わなくてもいいのに・・・



でも、お世辞だと思ってても照れてしまう。



中々顔の熱が引かなかったのは言うまでもない。