あなたとあたしの生きた証

『親友の美那へ

久しぶり、大学が違うから会えるのも少なくなっていたね。

美那の家には、お母さんたち帰ってきた?

いつも土日になったら、行っていた美那の家にもあたしはいけなくなっちゃった・・・

ごめんね、ずっと行ってあげるつもりだったのに、もういけないよ・・・

それがあたしには心残りです。

美那は、人見知りのあたしに一番最初に話しかけてくれた一番大切な親友でした。

でもそんな親友の美那にもあたしは、自分のことを言えてなかったの。

美那は今、あたしの死の原因を知っていますか?

知らないよねいってないんだもん。

あたしね、小さいときから心臓が弱かったの、いつかは絶対に発生する悪い心臓病だった。

小学校の時なんかほとんど学校に行っていないの。

だから中学でもほとんど友達ができなかった、辛い3年間を乗り越えてあたしは、気持ちにリセットをかけようとあの学校に進学したんだ。

そしたら美那が何事もないように話しかけてきてくれた。

あたしねあれ一番嬉しかったんだよ?誰よりもあたし美那が大好きだった。

親友ができたのも美那のおかげなの。だからね、あたしが死んだこと忘れてもいい、忘れてもいいけどあたしのことは忘れないで?

あたしが美那の友達だったことを消さないでほしいの。

ごめんね何も言わずに行っちゃって・・・。本当に最低な友達だと思うの。

なのにあんなお願いしてごめんね・・・でもあたしが美那を好きだったことは嘘じゃないの。

だから、あたしのこと忘れてほしくない。そう思うんだ。

美那は、これからも生きていくと思う、辛いこともいっぱいあるし嬉しいこともいっぱいあるよね?

だから、それに負けないくらいに強くなって。ずうずうしいかもしれないけど、もうあたしがいなくても大丈夫だよね?

本当にありがとう、心から大好きでした。

                    From藍』