純恋〜スミレ〜【完】


きっとこの世界には、当たり前のことなんて何一つないんだ。


明日が必ず来るっていう保証だってない。


今日が最後かもしれない。


だからこそ、今、この瞬間を大切に。


大切に生きていこう……――。


そうすれば、きっと変わるから。


勇気を出して、一歩踏み出せば世界はガラリと変わる。


あたしが変われたように、ちょっとしたキッカケがあれば誰でも変われる。


だから、大丈夫。


怖がらないで。







「俺も純恋が好きだよ」


優輝はそう言うと、あたしの唇に優しくキスをした。


その時、ふいに柔らかい風が吹いた。


それは、夢の中でお兄さんに抱きしめられた時の感覚に似ていて。



「お兄さん……ありがとう」


真っ青に晴れ渡る空の上で、お兄さんがあたし達を優しく見守ってくれているような気がした。






≪END≫