「てか、叶恋ちゃん前髪切んの~?横分け似合ってたのにもったいないね」


「だね……」


「まぁいいや。じゃあ、あたしちょっと買いたい雑誌あるからそこの本屋に寄って帰るわ。先帰って?」


「うん……。ごめんね。じゃあ、また明日ね?」


「うん。また明日」


ナナ、ごめんね。


本当にごめん。


ナナに嘘をついた罪悪感を抱きながら、達也の待つ公園に向かって歩き出す。


雑誌を買いたいって、嘘をついてくれたであろうナナに心の中で何度も謝りながら。