「別にもういいから」


「あたし、ナナのそういういさぎよくてスッキリした性格好きだよ。ネチネチしてないし」


「……ちょっ、純恋!?どうしたのよ、急に」


「今まであたしの親友でいてくれて本当にありがとう。ナナと出会えなかったら、あたし……――」


「何言ってんのよ!!ていうか、明日も明後日もその先もずっとあたしとアンタは親友でしょ?もう二度と会えないみたいな言い方しないでよ」


「……そうだよね。あたしとナナはずーっと、親友だもんね?」


「当り前でしょ!!」


ムキになってそう言うナナにニコリと微笑む。


ナナ、ありがとう。


ナナ、大好き。


ナナ……――



あたしの世界でたった一人だけの親友。


「あっ、終業式始まるみたい。そろそろ行こうか?」


「……――うん!」


あたしはナナの言葉に大きく頷くと、勢いよく立ちあがった。