「クリスマスは、この部屋で二人っきりで過ごそうよ」


「行きたい場所とかないのか?」


「……――うん。ないよ」


本当はいっぱいあるよ。


だって優輝と過ごす初めてのクリスマスだもん。


だけどあたしは首を横に振ってキッパリとそう言い切った。