「優輝……優輝……」 駆け寄りたいのに、足がひどく重たい。 あたしはどんな顔をして、優輝に会えばいいんだろう。 全てを知ってしまった今、あたしは何を話せばいいんだろう。 一歩一歩、優輝との距離が近付いて行く。 その度に心臓がバクバクと激しい音を立てる。 「……――来んの遅ぇんだよ。寒くて死にそう」 ようやく優輝の目の前までやってきたあたし。 優輝はわずかに顔を上げてあたしの存在を確認すると、ホッとした表情を浮かべて力なく笑った。