正直、公園を出た後どうやって家まで辿り着いたのか自分でもよく分からない。 気が付くと、真っ暗な部屋の中で震え続ける携帯を握りしめていた。 携帯のディスプレイに映る愛おしい人の名前。 ≪優輝 090-××××-○○○○≫ ボタンひとつ押せば、その愛おしい人と繋がれる。 でも、そのボタンを押すことができない。 ねぇ、優輝……。 今も……、 今も麗華さんと一緒にいるの……?