純恋〜スミレ〜【完】

少なくとも、お兄さんの事故現場に花を供えに行った時にはあたしの存在に気が付いていたはず。


あたしはあの時、優輝に事故の話をした。


優輝はあの日、どんな気持ちであたしを家まで送り届けてくれたんだろう。


どんな気持ちであたしを励ましてくれたんだろう。


どんな気持ちであたしを抱き締めたんだろう。


いくら考えても、答えなんてでるはずもない。


そんなの優輝にしか分からないんだから。


だけど考えずにはいられない。