「叶恋は大人の付き合いってもんが分かってないんだよ。俺だって好きでキャバに行ったわけでもないのに。叶恋にその話聞いた?」 「ほんのちょっとだけ」 本当は1から100まで事細かに聞いたけど、叶恋の為に些細な嘘をつく。 「キャバ嬢と連絡先交換してちょっとやりとりしただけなのに、あいつ泣き叫んで怒るんだ」 「今も連絡取り合ってるんですか?」 「たまにね」 「あの……、あたしヒロさんにお願いがあるんですけど」 「お願い?」 ヒロさんはようやく目線を手元の携帯からあたしに向けた。