純恋〜スミレ〜【完】

「あっ、お久しぶりです」


「ホント久しぶり。今、学校の帰り?」


「はい。ヒロさんは?」


「俺はバイトあがったとこ。あっ、純恋ちゃんって今暇だったりする?」


「今、ですか?」


「そう。よかったらそこの喫茶店で何か飲まない?喉カラカラなんだけど、ああいうところに一人で入る度胸なくて」


ヒロさんは照れ臭そうに茶色いウェーブのかかった髪をクシャッといじる。